さいたま市教委、専門人材雇用して「ハイブリッド型授業」を検討へ
2面記事さいたま市教委は人材派遣大手のビズリーチ(東京・渋谷区)と連携して、情報分野の専門知識を持つ人材を兼業・副業限定で雇用する。小・中学生がそれぞれ1台ずつ、情報端末を使えるようにする「GIGAスクール構想」を本年度末までに実現させる狙いだ。対面・オンラインを融合させたハイブリッド型の授業などについて検討し、STEAM教育にスポーツを加えた「さいたまSTEAMS教育」も推進していく。
「ハイブリッド授業」など検討
この構想の具体的設計などを担う「GIGAスクール・アドバイザー」をはじめ、セキュリティー、コンテンツ、インフラ整備の各分野で計4人を確保する計画だ。
市教委が今回募集するのは情報分野の専門知識を持つプロフェッショナル人材。同構想の推進の中核として、ビズリーチが仲介する形で募集する。兼業や副業とすることで、情報関連事業に本職として携わる優秀な人材を確保しやすくすることを狙った。専門職での経験を3年以上持つ人などを募集している。
勤務は月に1回、または2カ月に1回程度。市教委へ出勤する他、ウェブ会議やリモートワークなどで業務を行う。早ければ9月上旬から業務を始める予定で、本年度末までの採用となっている。
報酬は勤務時間1時間以内で5千円、勤務時間3時間以上で2万円としている。
8日の会見で、細田眞由美教育長は「教育現場にIT(情報技術)のプロフェッショナルがいないことに気付いた」として、「長期休業などでIT環境の整備に関する課題が多く浮かび上がった。外部の専門家の目から助言をもらいたい」と話した。
同構想について文科省は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響でオンライン学習の需要が高まったことなどを受け、達成時期を本年度中とするよう前倒しを呼び掛けている。