授業の腕が上がる新法則シリーズ
谷　和樹　監修
深い学び、データ活用など具体的に解説

　本書を開くと、まず目に入るのは、「新学習指導要領の要チェック『深い学び』５つのポイント」だ。

　(1)　「深い学び」を教室版に定義する
　(2)　４５分で適用問題まで解かせる
　(3)　解き方や説明の仕方を初めはしっかり教える
　(4)　ノートの解き方や説明は新たな問題を解く型である
　(5)　深い学びの成功体験を全員に経験させよう

　―とある。教育の実践現場から生まれた本は、具体的に書かれていて分かりやすい。
　「『データの活用』３つのポイント」もある。これは

　(ア)　データの種類を理解しよう
　(イ)　基本用語を押さえておこう
　(ウ)　統計データの分析を指導しよう

　―の三つである。

　あらためて「目次」を見ると本書は四章構成。
　I　新指導要領の目玉「深い学び」に導く授業の条件
　II　新教科書の目玉「データ活用」授業づくりのキモ
　III　ずうっと超難関「割合」指導成功！授業の法則
　IV　すべての子どもの学力を保証！授業の基本

　これに付章「新教科書で押さえたい用語解説」が付いての一冊。第１学年から第６学年までの指導実例（授業記録の要点）が１７題材掲載されている。読者の便を図ってであろう。
　そして、このシリーズは、「国語」以下各教科等、全１３巻が刊行される。教室で活用できる各冊への期待もある。執筆は全国各地の“やる気”ある実践家だ。
（１８７０円　学芸みらい社）
（飯田　稔・千葉経済大学短期大学部名誉教授）