発達障害者の声反映したノート、売り上げ伸び増産
2面記事 発達障害者の意見を基に開発した学習ノートが、発売から3カ月で売り上げ3千冊を超えた。このノートは、大栗紙工(大阪市)と発達障害者を支援する一般社団法人UnBalance(同)が共同で企画した。さらに8千冊の増産を決め、6月15日から約1カ月にわたり送料を全国一律とするキャンペーンを始めている。
感覚が過敏、集中力が途切れやすいなどの特性がある人にも使いやすいように、中紙の色やけい線などを工夫した「mahora(まほら)ノート」。ラベンダー色とレモン色の2種類を用意し、税込み各280円で限定4千冊を2月末から試験販売していた。
発売後には、「やる気がないわけではないのに、板書ができない、成績が悪い。やらないからできないんだろうと言われることが多い中で、見えにくいから見やすくしようと開発に当たってくださった方に感謝いたします」などの声が寄せられたという。
同社では反響を受け、2種類各4千冊を追加生産することを決定。4冊までは385円、5冊以上は地域ごとに770円から1540円だった送料を、冊数や居住地にかかわらず今月17日正午まで一律250円にする。
6月1日からはノートの中紙と表紙をセットにしたサンプルを送料無料で提供し、実際に確認してから注文できるようにした。
同社の大栗康英社長は「コロナ禍の中、『学ぶ機会づくり』に少しでもお役に立てたら」としている。ノートの詳細や注文は公式オンラインストア(https://www.oguno.jp/)へ。