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A4・1枚 学校危機管理研修シート123

15面記事

書評

矢崎 良明 編
感染症、SNSトラブルなど41課題を想定

 緊急事態宣言が解除され、学校再開が徐々に始まった。いまは新型コロナウイルスへの対応で現場は手いっぱいだが、想定しておくべき学校の危機は感染症対策だけではない。
 本書は、感染症はもとより、これからの時期の熱中症やSNSトラブルなど10の最新課題、体罰やハラスメントなど教職員に関する8課題、授業中の事故や校内暴力など教育活動に関する12の課題、さらには災害や交通事故など学校安全に関する11の課題まで幅広く41の課題を想定している。明日、どれが起きてもおかしくない危機ばかりである。
 こうした危機が起きたときに、果たしてわが校は迅速かつ適切に対応できるだろうか(クライシスマネジメント)、そもそもわが校は、こうした危機を想定して組織的に動ける準備ができているのか(リスクマネジメント)。
 本書では校内研修での活用を意識し、41の全課題に対し、「よくあるケース」「やってはいけないまずい対応」「起きたときのチェックリスト」「事後処理・フォローのチェックリスト」「予防のためのチェックリスト」として整理し、それらの実例シートがダウンロードできるように配慮されている。
 まずは、「やってはいけないまずい対応」を読むだけでも、やはりどこか心当たりがあり、身につまされる。各学校に常備するだけでなく、個人的にも持っておきたい一冊である。
(2640円 教育開発研究所)
(元兼 正浩・九州大学大学院教授)

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