いじめ関連の書類

　「ブラックブラック」と叫ばれ、至るところで学校は大変というイメージが定着されつつある。それに感化させて志望者も減っている。これはある意味、自然淘汰されて、心ある者にはチャンス到来とも捉えられる。中途半端な根性の者は、他を選ぶわけだから自ずと精選される。「ブラック」は最近始まった事ではない。

　忙しさの大半は、事務処理の多さにある。それをさせているのは誰かと問いたい。
　調査や配布物等と期日が迫る。この発信元は何処だろうか。特に急を要するのは「議会関係」が多い。議員の質問に答えるために学校に調査を掛けるのである。ある時、生徒指導におけるいじめの内訳を詳細に出すように言われた。

　関連する書類一切となると、その氏名等を見え消しで塗りつぶすだけでもかなりの数になる。さらにコピー代も掛かる。残業は計り知れない。それを議員の紙一枚「関係書類一切」の要望でやる事になる。私はこちらでまとめた数を一覧にして出すからと折衝して納めた。学校への調査も度々重なり、ブラックを問題視している者がブラックにしている事実を認識していない。こうした人間は誰が指導するのか。
（おおくぼ・としき　千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事）