資質・能力を育成する学習評価 カリキュラム・マネジメントを通して
13面記事田中 保樹・三藤 敏樹・高木 展郎 編著
実際の例を交え現場の発想で解説
新型コロナウイルス感染拡大により、昨年度末からの臨時休校期間を含め、カリキュラムの再編成が喫緊の課題になっている。
同時に、小学校をはじめ、他校種でも新学習指導要領全面実施への備えが求められる。
本書は、新学習指導要領が重視するカリキュラム・マネジメントや、新たな学習評価に焦点を当てた。カリキュラムの再編成という今日的課題に直面する学校で学習指導、学習評価でいま何をすべきか、再確認したい内容を概観できる。
「資質・能力を育成するカリキュラム・マネジメント」(第I章)、「カリキュラム・マネジメントに位置付いた学習評価」(第II章)、「PDCAサイクルに位置付いた学習評価の解説と実際の例」(第III章)に理論、解説、実践を網羅した。
第I章には小学校、中学校、高校、特別支援学校それぞれについて実践を踏まえた「実際の例」を掲載した。第II章に収めた学習指導案の「実際の例」とともに参考になる。
学校全体でのグランドデザインづくりや、各教科、総合的な探究の時間での考え方、授業の在り方、学習者と評価を共有できる「学びプラン」の提案など、カリキュラム・マネジメントに含まれた「何が身に付いたか」(学習評価の充実)をどう具現化するか、現場ならではの発想で書かれ、取り入れやすい。
(2420円 東洋館出版社)
(矢)