日本最大の教育専門全国紙・日本教育新聞がお届けする教育ニュースサイトです。

日本近代化発祥の地で行う歴史探究

9面記事

企画特集

ガイドの解説を熱心に聞く生徒たち

 幕末、日本の南端に位置し、欧米列強の脅威にさらされていた薩摩藩は、1840年代には海防体制の強化のため、ヨーロッパの科学技術を導入していた。その後、薩摩藩主となった島津斉彬は、日本を強く豊かな国にしようと、鹿児島市の磯地区に反射炉や高炉、ガラス工場を建設し、この工場群を「集成館」と名付けた。また、斉彬はヨーロッパ諸国と対等に渡り合える関係を築くため、産業の育成や、社会基盤の整備にも力を入れた。明治以降には、この集成館事業で活躍した人物が日本各地の工場に技師として招かれ、日本の近代化に大きく貢献した。
 鹿児島での教育旅行の際は『鹿児島ぶらりまち歩き』を体験してほしい。地元ボランティアガイドが史跡を巡りながら、現地でしか分からないさまざまなエピソードを織り交ぜた歴史の解説をしてくれる。日本の近代化への転換期を知ることで、現代の日本における課題と、その解決法について考えることができるだろう。
 問い合わせ=鹿児島県教育旅行受入対策協議会(事務局=鹿児島県観光連盟内)Tel099・223・5771

企画特集

連載