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生徒指導~小学校段階での考え方~【第113回】

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職業指導へのつながり

 「僕、うんこ屋です」とはっきり言われた。話のつかみとしても面白いが、その本気度に驚いた。
 彼は小学生の時は特別支援学級に在籍した後、高等専門学校へと進んだ。航空機の製造をしていたが、3・11を契機にダイバーとして汚物の池に飛び込んで底に詰まっている汚物の排出を試みた。その影響で入院となったが、誰かがやらねばならない仕事と使命を感じてやって来たと笑いながら話した。

 皆がやりたくない仕事だから報酬も高い。校長の給与を聞いて驚き、「僕だってその2倍は頂きますよ」と、話した。
 現在40歳になる。社員は1000名を越えており、そのリーダーとして気さくに振る舞う言動に、今後ますます発展することが感じられた。
 この人は小学生時代、特別支援学級にいたと話され驚いた。教師からのエールが送られ続けたという。

 先生、最近のキャリア教育は、やりたくない仕事もやり通すような若者が少なくなっていきませんか、と問われた。生徒指導は職業指導へとつながる。何のために働くのかという根本的な問いが必要である。
 やりたい仕事をやれることは幸せなのかもしれない。そのための道筋を学んでも、大半はそうはならない。
 だからこそ経営者の自己革新を図るため、今日一日、朗らかに、安らかに、喜んで、進んで働きますと皆で声を出す経営者の会で朝6時から学び、出勤している。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

生徒指導~小学校段階での考え方~