教員養成の現場から【第5回】
NEWS各地の特色ある取り組みは
平成30年秋、上越教育大学学校教育実践研究センターで行ったシンポジウムには、東日本の多くの県や政令市の研修担当者が集まり「教員育成指標の活用と研修」について実践発表と討議を行った。各委員会の特色ある取組をまとめてみた。
・長野県…チームマネジメントを4つのキャリアステージそれぞれに位置付けている。またガイドブックを作成し「チームマネジメント研修」も実施している。
・新潟市…新潟市教育ビジョンに基づく指標が作成されており、市民感覚に富む教師を育てようとしている。
・福井県…県独自の「福井の力」を基に4つの教師像を掲げ、資質能力を「素養」、「指導力」、「マネジメント・人材育成」、「連携・協働」、「福井の力」の5つに示している。
・仙台市…教員育成指標作成のために作られた仙台市教員育成協議会のメンバーに保護者の代表も入っているのが特徴的である。社会人として求められる力量に重点をおく。
・埼玉県…ステージを5つに分けていることが特色となる。採用時の年齢や経験が多岐にわたるため、教員経験年数や年齢等の数値的な明示はされていない。
・富山県…若手を育成するためOJTの機能を生かした研修を行うように校長に働きかけている。リーフレット「OJTのすすめ」I~IIIも発行し、全学校に配布している。
・石川県…若手教員を育てるためモデル校を定め、若手研修コーディネータを位置付け、中堅のメンターを配置するなどOJTの機能強化に努めている。
・横浜市…「複数の先輩教員が複数の初任者や経験の浅い教職員の仕事、活動、成長を支援することで相互の人材育成を図るシステム」としてメンターチーム制を導入している。
・新潟県…新潟県教育支援システム(TeaRoom)を開設し、教員各自にIDとパスワードを付与して自宅や携帯端末からも利用できるようにしている。
・秋田県…研修センターにプロジェクトチームを立ち上げ、指標活用を目的とした「あきたキャリアアップシート」の開発や「講座振り返り票」の改善に取り組んでいる。
・山形県…「研修キャリアアップシート」を作成し、80項目に及ぶ指標について、各キャリア段階での確認ができるようにし、全教職員が活用している。