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生徒指導~小学校段階での考え方~【第94回】

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叱り方

 「分かりやすい生徒指導」とは、適当にやるわけでも、手抜きをするわけでもない。ポイントを押さえて効果的にやるということである。
 私は主に2種類を用いてきた。説明を加えるパターンと、分かるように順序よく説明をしてから結論を伝えるという2種類である。どちらを使うかはケースバイケースと好みもある。いずれにしても強く、短く、分かりやすくすることは同じである。

 何を指導すればよいのかを整理して臨まないと、あれもこれもとなり、焦点がぼけてしまう。さらに事実を正しくつかんでやらないとトンチンカンになって引っ込みがつかなくなる。
 一度このポカをやると修復や信頼を取り戻すにはかなりの労力を要するに事になる。相手に伝わるように様々に想定し、丁寧に臨むことである。

 大切なのは、事後の切り替えである。「罪を憎んで、人を憎まず」と言う。メリハリをつけるのが、叱責の効果を倍加させる。大人の叱り方である。
 感情を引きずるとそのイメージだけが印象に残り、大人になっても、そのしつこさのみが伝わってしまうことがある。職員の叱り方が、しつこくていやだと感じた時、ハットと我に帰る。過去の自分に重なることは少なくない。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

生徒指導~小学校段階での考え方~