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生徒指導~小学校段階での考え方~【第54回】

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「モンスター」(番外編)

 調子に乗った教師が業者に絡まれて悲鳴をあげたり、マンション投資等に手を出して資金繰りに困って公金に手を出したり、一家離散へと追い込まれたケースがある。
 うまい話はない。悪徳商売のターゲットに公務員の中でも世間と隔離されている傾向が強い教員は狙われる。生徒指導の前に社会通年の醸成や自己管理、更に並々ならない警戒心を持たねば、足元がすくわれる。
 教え子や保護者にも、あるいは同僚にも教師を狙う要素がある。組織悪という悪も存在する。先般の芸人の反社会的勢力との関与でその影響の大きさに驚いた方は多いだろうが、教師の不祥事の影響はさらに計り知れない。誰でも調子に乗っている時に起きやすい出来事なのである。
 すなわち自分が「モンスター」になってしまう自覚が必要なのである。常軌を逸していることに気が付かなくなる。仕事を理由に夫婦の仲が悪くなり、家族がバラバラになるというケースが分かりやすい。すなわち足元が崩れているのである。夫婦愛和、子女名優の喩えの如く、足元が定かでない生徒指導には説得力はなく、やがてメッキははがれ自滅し哀れな末路になりかねない。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

生徒指導~小学校段階での考え方~