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へいわとせんそう

16面記事

子どもに読ませたい本

たにかわしゅんたろう 文
Noritake 絵

 戦争の悲惨さ、そして平和の尊さを訴える書物は多い。でも、最小の言葉で、モノクロのイラストだけで、これだけ痛切に理解させてくれる絵本は見たことがない。
 本書は、見開きで「へいわ」のボク・ワタシ・チチ・ハハ等と、「せんそう」のそれの表情を対比させる。ちょっと切なくなる。そして、見続けていると、心震える自分に気付く。
 本書の後半は問い掛けが、「みかた」と「てき」に変わる。すると、全く同じ「かお・あさ・あかちゃん」が登場する。敵国の人も朝も、味方のそれと全く変わりないのだと訴える。その極め付きが将来を担う「あかちゃん」だ。この場面が本書の神髄、最大の主張だろう。(小学校低学年から)
(1296円。ブロンズ新社 Tel03・3498・3272)
(八)

子どもに読ませたい本

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