AI時代を生きる子どもたちの資質・能力
14面記事新学習指導要領に対応
赤堀 侃司 著
国内外の実践踏まえて解説
人工知能(AI)などの技術革新が、社会の在り方そのものに大きな影響を与えようとしている。その中で子どもたちに育むべき資質・能力は、学習指導要領に提示された2030年の社会を生きる子どもたちに必要な資質・能力とほぼ重なり、AI時代に必要とされる資質・能力という視点からの考察、解説に他ならない。
既習事項が目の前の課題解決に生かされない、現代の教育の矛盾を第1章「学校の知識が社会につながらない」で指摘する。
その上で、これからの時代に必要な資質・能力などを「探求の仕方を学ぶ」(第2章)、コンピュータなどの「道具の使い方を身に付ける」(第3章)、「AIと付き合う」(第4章)、「プログラミング的思考を身に付ける」(第5章)、「学習形態を変える」(第6章)、「知識を構造化する」(第7章)、「教科等の見方・考え方を身に付ける」(第8章)、「学びに向かう力を身に付ける」(第9章)でそれぞれ焦点化し、「学校と社会をつなげる」(第10章)で総括している。
国内の先進校の授業風景だけでなく、海外視察先での実践なども紹介しながら、なぜこうした教育が取り組まれ、どんな力を獲得しようとしているのかを、平易にひもとく。
各章を順次読んでいくことで、結果的に新しい学習指導要領の深い学びにつながっていくようだ。
(1728円 ジャムハウス)
(矢)