プログラミング授業に最適な教材を紹介
16面記事セミナーの様子
すぐに始められる「スクラッチ」
教育向けロボット「こくり」
学校の要望に応えたプログラミング教材
日販コンピュータテクノロジイ株式会社(以下、NCT)は、プログラミング教育セミナー「小学校でのプログラミング授業って何をすれば良いの?」を2月7日に都内で開催した。
2020年度に迫った小学校のプログラミング授業に向けて、学校現場では授業で使う教材を本格的に検討する段階に入っている。こうしたなか、NCTは学校現場で求められているプログラミング教材として、はじめての「スクラッチ」プログラミングと「こくり」エデュケーションセットを開発した。
冒頭、NCTの小山氏は2種類の教材について「ヒト型ロボットPepperで学校現場に関わった際に、先生方から寄せられた課題に応えるために開発しました」と経緯を説明。「スクラッチ」はPCと無料のプログラミングソフトを使ってすぐに授業が始められること、コミュニケーションロボット「こくり」は会話や動きで人に役立つプログラミングができるため、クラス全員が楽しく学べることをそれぞれの特徴に挙げた。
続いて、学校現場がプログラミング授業を行うために必要な準備から実践までの流れを紹介。ここではICT環境が十分でないことや、教師が教材研究に充てる時間がないこと、インストールなどPCの環境設定を教師だけで行えるのか、どういう目的で教材を活用するのかといった課題を提示。本教材はこうした教師の教材の決定や活用における負担を軽減するため、指導書やテキスト、Webサービスを併せて提供していると話した。
ロボット「こくり」のプログラミングを体験
トライ&エラーで問題解決に向かえる
東京都プログラミング教育推進校に指定された小学校4校による講演では、「スクラッチ」と「こくり」を活用したプログラミング授業の実践例が紹介された。練馬区立谷原小学校は5、6年の総合で、「こくり」で道案内させる入力学習に取り組んだ。中野拓郎教諭は「思った通りに動かないとき、どうするかを考えることが大事。みんなで解決策を探る活動ができた」と評価。解決に導く児童用テキストが効果的だったことや、保護者参観の際に道案内として活躍したことを披露した。
品川区立延山小学校は3年の音楽で、「スクラッチ」で音符や休符のブロックを入力し、伴奏にリズムをつけていく授業を行った。西川幸延校長は「作ったリズムがすぐに再生されるため、トライ&エラーがしやすい」と話し、こうした試行錯誤しながら問題解決へ向かうことができる機能を魅力に挙げた。
なお、このあと「プログラミング教育の進め方」について清水雅之准教授・上越教育大学学校教育実践研究センターが講演したほか、教材体験会も開かれた。
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