「リーダーは保育をどうつくってきたか」刊行
6面記事秋田喜代美氏が編著
子どもが心身ともに健やかに育つ場であると同時に、保護者支援や地域の子育て支援の機能も求められている幼稚園・保育園・認定こども園。保育者が専門家として学び、育つことも重要となる。
そうした時に問われるのが、園長のリーダーシップ。園長の考え方や具体的な園運営の在り方が、保育実践の質や職場としての園の風土を左右する。
「リーダーは保育をどうつくってきたか―実例で見るリーダーシップ研究―」(秋田喜代美編著、1944円)は、園種、性別、地域、経歴などが異なる園長、理事長など園のリーダー25人のインタビューを掲載。園の文化を育むための取り組みや工夫を紹介している。
「保育者の生涯キャリアを考えた職場体制づくり」「職員皆で取り組み学び合う場を形成する工夫」など、秋田喜代美・東京大学大学院教授がインタビューを通して学んだことを説明したコラムも掲載。こうした内容を通して、次世代のリーダーに求められる資質を明らかにしている。
園長や理事長の話からは、近年の組織リーダーシップ論に共通する原理だけでなく、心温まるものが感じられる。求められる責務を果たし続ける園であり続けるための、リーダーの役割を考えるために重要な一冊だ。
フレーベル館=Tel03・5935・6613