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田山雅博教諭が最優秀賞 熊本地震を題材に数え歌づくり

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喜びの笑顔を見せる受賞者

第34回東書教育賞

 東京書籍(東京都北区、千石雅仁社長)は、2月3日、第34回東書教育賞の贈呈式を開催した。田山雅博・熊本市立日吉東小学校教諭の『「社会に開かれた教育課程」の実現を「総合的な学習の時間」から』と、沼田芳行・所沢市立三ヶ島中学校校長の「未来を拓く学校づくり―朝鑑賞を土台としたチームミカジマの挑戦―」が最優秀賞を受賞。式には小学校・中学校の各部門の受賞者が参加し、賞状や副賞が贈呈された。
 東書教育賞は1984年に同社の創立75周年を記念して設けられた。教科書発行を行う会社の社会還元という見地から、教育現場の地道な実践活動に光を当て、優れた指導法を広める橋渡しをするために論文を募集し、表彰している。今回は115編の応募があった。
 冒頭、千石雅仁社長は、「応募された論文には主体的・対話的で深い学びなど、新学習指導要領の趣旨を踏まえたものが多かった。実践論文を執筆いただいた熱心な先生方の教育研究によって、日本の教育が支えられている。そうした先生方の薫陶を受けた子どもたちが、日本の抱えるさまざまな課題を主体的に解決してくれるもの信じている」と挨拶した。
 審査委員長を務めた谷川彰英・筑波大学名誉教授は、田山教諭の実践論文について、「熊本地震を題材にして、過去に熊本で地震が起こった際には地震の被害を風化させないために数え歌をつくったことを応用しながら、現代風の数え歌を作ろうとした取り組みには、意図がはっきりした多様な活動、緊張感のある姿が描かれていた」と評価した。また、教育課程の変革の時期にあって、同賞は学校現場の声を聞く絶好の機会だとして、「これからも学校現場がどのような実践の指針を出せるのか期待したい」と述べた。
 田山教諭は「数え歌のことを子どもたちに紹介したときに、予想を超える反応があった。自分たちも取り組みたいという思いが原動力になった。学習を支えてくれた地域の方、新聞社、大学にも感謝したい」と振り返った。

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