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南米の子どもへ音楽を通した発表の舞台を提供

6面記事

企画特集

国歌を演奏する子どもたち

ヤマハ

 ヤマハ株式会社が、楽器と音楽を通じて子どもたちの人間的成長を促す『I’m a HERO Program』をコロンビア共和国にて実施した。これは、子どもたちに音楽を演奏する楽しさを伝え、コロンビアの国内サッカーリーグにおける試合の前に観衆へ向けて演奏をするという大きなチャレンジの機会を与えるというもの。子どもたちが自らの力で「見えない壁」に立ち向かい、逆境に挑戦しそれを乗り越えるヒーローになる、という思いがこのプログラム名の由来だ。
 今回、このプログラムに参加したのはコロンビア・メデジン市のスラム地域に暮らす7~13歳までの子どもたち26人。楽器未経験、リコーダーしか演奏経験がない彼ら彼女らに、ヤマハの管楽器「Venova」が手渡されるところからプログラムはスタート。「Venova」は、リコーダーのような指使いで演奏でき、かつ本格的な吹奏感を持つリード楽器だ。子どもたちは演奏技術の習得からコロンビア国歌の練習までを半年に渡り、熱心に取り組んだ。そして、昨年9月30日(日)に行われたコロンビア国内一部リーグの試合の前座である国家演奏を無事に成功させた。
 「コロンビア国歌を演奏する子どもたちの姿に感銘を受けました。(中略)彼らがこの経験を通じて新たな挑戦へと立ち向かい、将来自分の夢を追い続けていってくれることを期待しています。」とは駐コロンビア日本国特命全権大使である森下敬一郎氏。26人の子どもたちの中には非行に走っていた子も存在したが、これをきっかけに人間的な変化も生まれたという。
 本プロジェクトを通じヤマハは「音楽の持つ力を信じ、さまざまな形でこうした社会課題と向き合い、その解決を図っていきたい」とコメント。今後も予想される音楽を通じた社会貢献活動に期待がかかる。

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